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2009年 08月 06日

タヒチアンブルーに魅せられて(5)

タヒチアンダンス
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タヒチアンダンスをご存じだろうか。去年ひょんなことで知り、本場タヒチで初めて観て度肝を抜かれた。ダンスを観るのが好きな私は、ニューヨークのブロードウェイでいくつも観た中で、スピーディーな「スイング」というダンスに驚嘆したことがある。だがタヒチアンダンスのコンテストはそれに勝るとも劣らない、もしかしたらそれを上回るのではないかという素晴らしいものだった。

昔からタヒチの島々で踊られていたが、キリスト教に改宗したポマレ2世が1819年に禁止。あまりにもエロチックな男女の掛け合いのダンスは、当時の厳しい戒律のキリスト教ではとても許されるものではなかったのだろう。男女とも花や植物の素材をつかった最小限のものしか身につけず、女性は腰を小刻みに激しく揺らし、男性は両足を激しく開脚するダンス。1895年にフランス革命の記念式典のイベントで踊ることが認められたが、その当時は長いドレス、長ズボンで踊っていたそうだ。
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それが1950年代になってようやく体系化され、1984年の自治権確立を受けてダンススクールも生まれた。今では毎年7月のヘイヴァ(フェスティバル)の期間に、パペーテの中心から海岸沿いを歩いて20分くらいのところにあるトアタというコンサート会場でコンテストが何日にもわたって行われる。

アマチュアのグループに交じって、プログループが優勝をかけて、スピーディーで美しい踊りを繰り広げる。1チーム、多い所は140人もの若い男女が3-4回も衣装を替え、テーマを掲げて1時間にもわたって踊る姿は見事としか言いようがない。音楽を担当するパーカッションも迫力満点。百聞は一見にしかず。この素晴らしいダンスの迫力、美しさは言葉で表現するのは本当に難しい。ハワイのフラダンスは、このタヒチアンダンスが伝わったものだそうだが、スピード、迫力という点から見ると全く異なる。
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トアタでは写真撮影も、飲食も一切禁止。写真はトアタの外で始まる前に撮ったものと、すぐ間近で見ることができたボラボラ島のダンスコンテストで撮ったもの。ボラボラのダンスについてはまた後で触れたい。

だがその時点では、最後に訪れたランギロアの超格安の宿で、1998年度のミス・ヘイヴァ(その年の何百人のダンサーから、ただ1人だけ選ばれるベストワンダンサー)と彼女の友達に出会い、信じられない程仲良くなれるとは夢にも思わなかった。人生とは本当に不思議だ。

by dabadabax | 2009-08-06 18:08 | タヒチ


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