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2013年 01月 07日

「汐凪」 東日本大震災で行方不明になった少女の写真集

2011年3月11日の大震災で流され、行方不明になったままの人は大勢います。そのひとり、汐凪(ゆうな)っちゃんはわずか7歳。とても愛らしい女の子です。原発の町、福島県大熊町で、おじいちゃん、お母さんと一緒に流され、ゆうなちゃんだけが未だに見つかっていません。
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まさか自宅が流されるとは思いもせず、仕事を続けていたお父さんの話を聞く機会が12月ありました。胸を締めtuけられる話でした。

「汐凪の友だちに忘れないで欲しい。汐凪の友だちを増やしていきたい」という想いで、写真集を出版したお父さん。自宅の写真はすべて流されたので、あちこちから集めたそうです。海水で汚れた写真もあります。でも写真が趣味で撮っていたという写真はどれも、あどけない可愛いゆうなちゃんがいっぱいです。

お父さんはあとがきにこう書いています。

「まさか」とか「想定外」という言葉がいとも簡単に破られ、我が家族にふりかかることはないだろう、という事が実際に起ったのです。いまだに心の中で「なぜなんだ」と問い続け、「ああしておけば助かったかもしれない」と、現実にあり得ないことを考えています。しかし、これ以上後悔することがないように生きていくことが、残されたものがやらなければならないことだと思うようになりました。

原発のすぐ近くの大熊町に自宅があった故に、行方不明の家族の捜索もできなかったこと。原発についても、これほどの被害をもたらしてもなお、なぜすべての原発を停止させる方向にいかないのか、想定外があるかぎり、原発は動かしてはなりません。以前から原発の脅威を指摘していた方々がいたにもかかわらず、「想定外」を想定できなかった国や電力会社幹部の責任は重く、私にとって「原発は「ありえないもの」になりました。 と、原発の恐ろしさを話しています。

「汐凪」(ゆうな)、木村紀夫、幻冬舎ルネッサンス、1400円+税です。アマゾンで買えますので、ぜひ購入してください。印税、売上の一部は、足長基金に回されるそうです。親を失った子どもたちに少しでも協力したいと、お父さんは話していました。できないことだと思います。

石巻の人たちの支援も、友人たちと一緒に毎月続けています。やはり現地の人々の暮らしは厳しいようです。今年も少しづつでも、現地の人々に心を寄せていけたらと思っています。

by dabadabax | 2013-01-07 23:47 | 東北


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