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2011年 11月 07日

カナダからの手紙

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秋のある日、カナダから手紙が届いた。まったく知らない人だった。誰だろうと開けてみると、「妻のアドレス帳にあなたの名前と住所がありました。妻はあなたとどういうお付き合いをしていたのでしょうか。良かったら教えてください。妻と再婚して5年でしたが、3年前に亡くなりました。とても素晴らしい女性で、いなくなり本当に淋しいです。日本では大きな地震があったと聞きましたが、あなたは大丈夫でしたか。あなたの近況をお知らせくださるのを楽しみにしています」とあった。

早速返事を出した。彼女とは昔、親友の息子と私の子どもたちを連れて、カナダの東部の大学のワークショップに参加したときに出会い、とても親切にしてもらった。その後何年も手紙を交わしたが、そのうち途絶えてしまった。本当に素敵な人だった。

そのときに偶然出会った家族にも、それはそれはお世話になった。釣りが大好きで釣竿まで持って行った親友の息子が、釣りに行きたいと渡った小さな島。桟橋で釣りを始めたが全く釣れず、近くのおじさんがよく釣れるので、どういうえさを使っているのか聞いてと言うので、ちょっと聞いてみた。

すると日本からこんなところまで来て、しかも釣りをする子どもたちにとても興味を持ってくれ、レストランや自宅でご馳走してくれたり、釣竿を壊した息子には新しいものを買ってくれた。そして車の後ろにボートをつけて引っ張り、良く釣れるという遠くの湖まで連れて行ってくれたり、もう本当に信じられない楽しい日々をプレゼントしてくれた。

別れる時にどういうお礼をしたらいいかと聞くと、そのおじさんは「そう思うのなら、今度は違う人々に親切にしてあげなさい。それが一番のお礼だよ」と言ってくれた。素晴らしい言葉だった。

親友はあなたみたいに好き勝手に海外を旅行している人はいないと言うが、私もそう思う。そして海外の色々なところで、人々に親切にしてもらってきた。忙しさにかまけてすっかりご無沙汰しているけど、今年こそはクリスマスにあちこちにカードを出そうと思っている。

by dabadabax | 2011-11-07 00:21 | 雑感


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